Meta Quest 3とSteamVRのクオリティとパフォーマンスを軽くチューニングする手順

MetaQuest3

Meta Quest Link Settings

Meta Quest 3とSteamVRのクオリティとパフォーマンスを軽くチューニングする手順です。

2024年10月27日にSteamVRが2.8になり致命的な不具合が含まれます。リフレッシュレートを90Hzにすると起動失敗やブルースクリーンを回避できました。

この手順は、次の内容が前提です。
  • Meta Quest 3とSteamVR、Meta Quest Linkケーブルが一通り動作がしていること。
  • Meta Quest 3とSteamVR、Air Linkが一通り動作がしていること。
  • Meta Quest Link または Air Linkの通信速度が十分に確保されていること。

私が設定したときの備忘録なので、本文の構成はご了承ください。そのうちメンテナンスします。

設定手順

ランタイムの確認をする

Meta Quest Linkの設定を開いて一般タブを開く。

OpenXRランタイムが「Meta Quest Linkをアクティブにする」であれば、SteamVRランタイムが有効になっている。

「Meta Quest Linkをアクティブにする」をクリックしてOpenXRランタイムを有効にする。これでSteamVRランタイムからOpenXRランタイムへ切り替えできる。

理由は、SteamVR(OpenVR)よりOpenXRのほうがわずかにパフォーマンスが高い。

ただし、SteamVR(OpenVR)に最適化されたVRゲームはパフォーマンスが劣るかほぼ変わらないかのどちらかになる。


SteamVRの設定を開いてOpenXRタブのMetaプラグインの互換性をオフにする。

2024年10月現在は、当該機能は不安定な動作になることがあると報告があがっている点と、当該機能をオンにしたところで何らかの機能を提供されることもない。

SteamVR Settings


レンダリング解像度を確認する

SteamVRの設定を開き、動画タブを開く。

レンダリング解像度をカスタマイズにする。

片目あたりの解像度を 2064 × 2272 にする。

Meta Quest LinkアプリのデバイスタブにおけるMeta Quest 3のグラフィック設定は、レンダリング解像度が 4128 × 2208 (既定)になっていること。

SteamVR Settings

Meta Quest LinkのMeta Quest 3におけるグラフィック設定は下記の画面です。

SteamVR Settings

Oculus Debug Toolの設定を確認する

オプション設定として、Oculus Debug Toolの (PC) Asynchronous Spacewarp をDisabledにすると、パフォーマンスの向上が期待できるとのことだが、私のPCスペック(nVIDIA RTX 3080)では快適に遊べているので、(PC) Asynchronous Spacewarpを既定のAutoのままとしている。もし、近距離のオブジェクトの描画において、不自然な描画になったときは無効にすることをおすすめします。その時は、クオリティーとパフォーマンスの向上が期待できます。

Meta Quest Linkケーブルを利用しているときは、Encode Dynamic Bitrateを無効にするとパフォーマンスと品質の向上ができるとのことだが、こちらも既定設定です。また、Encode Bitrate (MBps)も既定設定の0のままです。例え、帯域が空いてたとしても、動画エンコードには処理の負荷がかかりますので、チューニングしないと安定動作しないかもしれません。Encode Bitrate (MBps)は最大99の2ケタしか入力できませんが、500Mbpsや900Mbpsと入力したいときは、コピー&ペーストで設定値を張り付けると設定できます。当該設定も既定設定です。

ちなみに、Quest 3 における Meta Quest Link ケーブルは 実測値で2.5Gbps 前後の速度がでます。(USB 3.2 Gen 1 Type-C 5Gbps)


Oculus Debug Toolは既定では、"C:\Program Files\Oculus\Support\oculus-diagnostics" にインストールされます。「oculus-diagnostics」フォルダのOculusDebugTool.exeをクリックすると起動できます。

上級者向けの内容

Meta Quest LinkとSteamVRを起動すると、あまり利用しないOculusDashも起動します。このOculusDashは大した機能も無いのに、常にPCに負荷をかけます。これを解決するのが、OculusKillerというツールになります。

オプションの手順として、OculusKillerを導入します。これは上級者向けの手順になります。

OculusKillerは、オリジナルのOculusDash.exeと、OculusKillerのOculusDash.exeを差し替えることで機能しますが、すこし癖があります。

OculusDashは既定では、"C:\Program Files\Oculus\Support\oculus-dash\dash\bin"にインストールされます。「bin」フォルダのOculusDash.exeを差し替えます。OculusDashの仕様が大幅に変更されたときは利用できなくなる可能性が高いです。

Quest 3からQuest Linkを起動すると、OculusDashの画面をスキップして、PCは自動でSteamVRが立ち上がり、SteamVRのホームへすぐに移ることができます。ですが、この動作は固定の動きになります。つまり、Meta Quest Link対応のQuestストアで購入したPCモードのアプリはたぶん起動できません。理由はSteamVRが強制的に起動するからです。

これで、Meta Quest 3とSteamVRの設定は完了です。これから素晴らしいVR体験を楽しんでください!



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